next generation


next generation
butagami records 5th album
next generation


1. next generation
2. your traces
3. 久しぶりに晴れた土曜日の朝
4. endless misery
5. 卒業の日

全曲クロスフェードデモ

all song vocals programmed by butagami using VOCALOID2 Hatsune Miku

all songs written,arranged,programmed by butagami

tr.3 bass,tr.5 electric guitar arranged by the neighborhood


初頒布:M3-2007秋(2007年10月8日)
ショップ:あ きばお〜様に委託(完売)


sen
楽曲解説
 今回のCDはbutagami records初の女性ボーカルかつフルボーカルのCDとなりました。インストのアレンジのアルバムで始まったbutagami recordsがオリジナルの女性ボーカルのCDを出すなんて思っていませんでした。ましてやソフトが歌うようなモノを作るなんて……。
 そんなわけで今までのbutagami recordsの今までの音楽性では考えられないような甘ったるいポップスを中心に詰め込んでみました。それでは各楽曲の解説やちょっとした小話などをし ていきます。打ち込みの用語など出てきますが、なんとなく流してやってください。


1. next generation

 アイドルらしいキャッチーなダンスポップ。やっぱりアルバムのリードトラックはこういう明るいテンポのいい曲じゃなきゃね。ピアノの使い方とか初音ミク さんが得意らしい90'sっぽい感じの曲調だなーと思います。曲名は「ソフトでもここまで歌える時代に来た!」ってことと、パソコンをハイスペックな物に 新調して初めて作った曲で、「これから新しい曲をいっぱい作っていくぞ!」というプライベートな事情も入ったダブルミーニングです(笑)
 歌詞は一人の少女が大人になっていくという意味を込めました。なんてこと無い歌詞だけど搾り出すのに一番時間かかったなぁ。やっぱり作詞は難しい……。
 強烈にコンプを掛けたVirtual Guitarist2ってソフトのアコギやマスターにフィルターを使ったり飛び道具的なパッドの音を使ったりで音の数は実はそれほど多くないんだけど派手 めの曲になりました。間奏のオルガンなんかは例によって数回テキトーに弾いてみて一番いいテイクをとるという形で作りました。VOCALOIDがなんなの かよくわからないまま作った曲なのであんまりボーカルは自信ありません。が、ミキシングでかなりごまかせたなwと思ってます。

2. your traces      歌 詞

 コテコテの6拍子ミディアムバラード。1曲目のnext generationのカップリング曲のイメージで正反対の方向性の曲をと思って作曲しました。16歳という若い初音ミクさんですが、別れてもまだ未練の ある彼のことを彼のプレゼントしてくれたトパーズの指輪を見ながらを思い出している、というちょっと大人めの歌詞の曲を歌ってもらいましたw 10年早かったかなw
 音の構成は2種のギターとドラムとベースと少々のシンセアルペジオ、ストリングスのみ。歌モノ、しかもバラードとなるとこれくらいがちょうどいいです ね。とにかくクサイくらいのオケに仕上がって割と満足してます。リズムギターにはまたもやVirtual Guitarist2を使用。間奏のギターソロはフリーの音源をうまくエフェクトとピッチベンドを駆使してソコソコ本物に近づけて打ち込めたと思います。 ただ、ボーカルはちょっと明るく歌いすぎw ミクさんにうまく歌ってもらうのは難しいです。

3. 久しぶりに晴れた土曜日の朝

 2曲目とはガラっと変わってアコギの音のキレが良い当CDで一番アップテンポな曲。M3のカタログの索引用にサークルの活動内容を表すキーワードをいく つか登録できるんですが、そこで何を血迷ったか、渋谷系が好きとかテキトーなこと書いてしまってたので、その方向性も匂わせるような曲をと思って作りまし た。Pizzicato Fiveやパーフリみたいなの作りたいなーとか思いながら。……が、出来上がってみると全然そんなことない
BメロにPPH がぴったりの王道アイドルポップスになってま した。そこにthe neighborhood氏の1時間ほど考えて弾いてもらったアドリブなベースが炸裂してます。そんな彼からのメッセージも届いてます↓
本作中最もご機嫌でPOPな一曲でしょう。この曲のベースを弾かせていただいてます。
POP一直線の印象のこの曲では、やはりベースも直球で仕上げました。 NEIGHBORHOOD
ホント彼は短い時間でよくやってくれました!感謝!!1コーラス終わったあとの間奏でのミクさんのパパパコーラス とソプラノリコーダーとベースの絡みはすごく気に入ってます。また、この曲はなんと言っても息継ぎの無いサビが特徴です。サビの25秒くらいほぼ息継ぎな しは人間じゃうまく歌えないでしょう。機械だから出来るワザに耳を傾けて聴いていただきたいです。

4. endless misery

 またまた一気に方向転換。butagami recordsお約束の民族サンプルを用いた妖しくてダウナーな一曲。エレクトロニカ、トリップホップ、インダストリアルなど数々の要素を盛り込んだ大げ さなオケにアニメ声を載せるのはちょっと厳しかった。というわけでボーカルは歪ませて雰囲気を出しています。ここ1年で最も買ってよかったと思ってるソフ トシンセ、PoiZoneを中心に作りました。このシンセをいじっていたら面白い音が出来たので、これで曲を作ろう!とそこからどんどん他のシンセを重ね ていきました。作詞も含めて全工程2時間弱。このアルバムの中で最も速く出来た曲です。

5. 卒業の日

 最後の曲はフォーキー・アコースティックなさわやか系卒業ソング(なんのこっちゃ)。本CD中で最もアンプラグド比率の高い曲です。私の偏見かもしれま せんが、シンセ音を使いまくる音楽っていうのはリズムや流行のシンセ音がめまぐるしく変化していくので色褪せるのがとても早い気がします。その一方でア コースティックな音楽は何十年、モノによっては何百年と使われてきた楽器を使って演奏されているせいか、今でも進化を続けているシンセ主体の音楽に比べて なかなか色褪せないと思うんです。例えばビートルズの音楽は今でも十分通用しているように。そんな考え方から、10年後聴いても色褪せず、音がダサいとか 思わないような曲を作りたいと思ってこういったアコースティックを前面に出した曲を作りました(とは言え9割くらいは打ち込みですが……)。
 イントロ部分と大サビ前で使われている笛は4曲目のendless miseryの後奏で使われているものと同じだったりします。この笛は実は日本古来の龍笛という笛です。意外とポップスやピコピコした音とも相性がよくて 気に入っています。
 また、この曲の2番に入ってるエレキギターのアルペジオはthe neighborhood氏に弾いてもらいました。この曲についても彼からコメントをもらっています↓

 さてこの曲ですが新たな門出とともに新たな気持で人生 をスタートさせる、何とも清々しい曲だと思います。この曲実際はかなりタイトなスケジュールで作成されておりまして、butagami氏に真夜中にたたき 起 こされて、ギターフレーズを入れたのも今では良い思い出です。 NEIGHBORHOOD 


 いやいや、あの0泊2日の「M3直前合宿@butagamiの部屋」ではちょっと彼にはきつい思いをさせてしまいました;それでも2番はあのフレーズが 入ることでガラっと雰囲気がよくなったと思ってます。



 当初は全体的に納得のいく作品は作ったつもりでしたが、あらためて聴いてみるとアラが多いし、課題も多く見つかった制作でした。自分で見つけた課題をう まく昇華し、これからよりいい作品を作っていこうと思っております。CDに関する感想やツッコミがありましたら、是非web拍手やメールでお聞かせくださ い。



制作日記
マ ジでめちゃめちゃリアルな制作日記です。濃厚な2週間

「初音ミクのボーカルだけの作品を作る!」
そう決めたのはM3の15日前……そこから壮絶な日々が始まった


 8月後半から9月は特別忙しく、家で打ち込みをする時間も少ない中、M3に向けての新作の準備もまったく出来て いませんでし た。そんな少ない自由時間でも8月の末に我が家に来た初音ミクさんは 楽曲制作へのモチベーションを飛躍的にアゲてくれました。収録曲のnext generationyour tracesのプロトタイプが出来上がった9月22日(M3の15日前)にサイトで「初音ミクで作品を作る!」と高らかに宣言して自分をすんごい 追い込ん で、本格的な制作に入りました。
 ……とは言え鬼のように忙しい毎日だったので結局9月の末日までその2曲の手直しをするぐらいが手一杯で制作は難航していました……



M3の9日前にベーシストのthe neighborhood氏に協力して欲しいとの電話し、
さらに自分を追い込み、自らの退路を断った

 ようやく自由時間が多く持てる見込みが出た9月29日、the neighborhood氏に協力を仰ぐ電話をしました。
「まだ曲作ってる途中だけどベース弾いてくれない?」とまだコード進行もまともにできていない曲のベースアレンジを依頼、これまた忙しいthe neighborhood氏にM3前々日の10月6日にウチに来てベース弾いてくれるというアポを取りました。こうして曲を作らなければ人に迷惑をかける という自分の逃げ場を失くすことで壮絶な1週間が幕を開けました。



周りに迷惑を掛けながらも平 日に2日のオ フを確保、
3日間ほぼ徹夜をしながらも一気に制作を加速


 10月に入り、周囲の人に迷惑を掛けながらも10月4,5日に家に引きこもれる時間を確保。これでM3までの4日間をずっと制作に当てることができるよ うになりました。引きこもりに入る前に新グロモントゴールドを大量購入。
コイツを相棒に仕上げがまだだったnext generationyour tracesを1日目に完成させ、the neighborhood氏にベースを弾いてもらう予定だった久しぶりに晴れた土曜日の朝もどうにか2日目にベースパート以外を完成。the neighboorhood氏がやってくる土曜の朝3時ごろにはendless miseryも作り上げ、どうにか4曲は収録できそうになりました。その後1〜2時間久しぶりの仮眠を取り、午前中にやって来るthe neighborhood氏を待ちながらまだ収録曲を増やしたいのでずっとPCに張り付いて曲作り。そんな中、the neighborhood氏から到着が午後になるとの連絡がありました。完成が間に合うのかと思いつつも彼が来るまで不安になりながら曲作りを続行してま した。



the neighborhood氏到着で生音収録して完成へ
そして最後の曲も完成!

 M3前々日の昼過ぎ、やっと横浜からはるか埼玉の南東の端っこの我が家までやってきてくれました。会うの自体久しぶりだったけど積もる話もソコソコに早 速ベースを持ってもらいました。今回のベースのアレンジは事前に曲のkeyとイメージだけ伝えて、ウチにきて実際に聞いてもらってその場でアレンジしても らうという超いい加減なものでした。だもんでベースを弾きながら1時間ほど聞き続けてアレンジのイメージを固めてもらうという作業から入り、さあ録音に入 ろうと思ったときにトラブル発生!the neighborhood氏が「指が痛い」と言うのです。それもそのはず、今回アレンジしてもらう久 しぶりに晴れた土曜日の朝はテンポが速い曲なのにピッ クを家に忘れて指で弾いてた彼の指は赤くなってきてました。わたくしbutagamiの部屋にはギターはあるものの、ピックは無かったので急遽楽器屋へ。 しかしながらド田舎に住むbutagamiの家の周りは楽器屋など無く、結局たかがピックのために電車に乗って4駅先の島村楽器まで買いに行くハメ に……。大きなタイムロスをしてしまいました。
 日が暮れ始めるころに録音開始。the neighborhood氏が頑張ってプレイするものの、わがままなbutagamiがOKを出さずにリテイクの連続。もしthe neighborhoodしじゃなかったらキレててもおかしくなかっただろうな……温厚かつよき理解者である彼にはホント感謝の気持ちでいっぱいです。夜 9時過ぎにどうにかミックスまで完了。  遅い夕食に近くのサイゼリアへ行って束の間の休息。その後「午前2時から焼き作業を開始する!それまでに曲を作 れたら収録だっ!」と宣言し、午前中にthe neighborhood氏が来るまでの間作っていた曲の制作を再開。サビ前までのコード進行しかできてなかったけど、2時間半ほどでメロ とディと初音ミク以外の打ち込み作業を完了。正直この速さはトロトロ曲作る自分で、しかも今までそんなに経験の無かったフォーキーなポップスでやったこと なので奇跡としか言いようがありません。そして思いついたように最近買ったストラトタイプのギターでアルペジオを入れたいなと思い、作業する横でTVを見 ながら 横になって寝そうになっていたthe neighborhood氏を叩き起こしてギターを弾いてもらいました。1時間程度休み休みで20テイクほど即興で弾いてもらいました(って言っても結局 はbutagamiが注文つけまくっちゃったけど……)。
 ギター録音が終わった後、第二の奇跡が起きました。作詞がものの10分程度、初音ミクの打ち込みをしながら同時進行で出来上がったのです。遅筆かつ作詞 なんて経験の少ない自分がこんな早くできることはこの先ないだろうな〜。そうしてM3前日の日曜日の午前3時過ぎに出来上がった曲が卒 業の日です。アルバムの最後らしいちょっとしっとりした曲に出来上がったと思います。



デザ イン作業から焼き作業
そして大きなミスに気づくorz

 曲作りが終わったここからが本当の地獄!曲作り以外の作業を寝ずに続行!まずはジャケットのデザイン。誰かに頼めばいいものの、なるべく全部自分でやり たいわがままな性格ゆえに自分でやってます。コレの出来の悪さが手にとってもらうチャンスを減らしてるんだと薄々気づいてますが……。まあそんなわけで今 回もそれなりのジャケットを完成させ、印刷開始。そこで横で寝ていたthe neighborhood氏をまたもや叩き起こし、印刷した紙を裁断する作業をしてもらいました。一方の自分は前に使っていたPCもクローゼットから出し て2台のPCでCD焼き作業をはじめ、朝9時半過ぎにすべてが完成しました!
 実はこんなに大急ぎで作業したのは理由があります。それは、M3を7日、つまりこの日だと思い込んでたのですorz 当日になるまでそんなことに気づかず、the neighborhood氏にはムダに急かしてしまいました。本当に申し訳なく思っています。

 しかしながら短期間でよくもまあこんだけの事が出来たなあと思います。butagami recordsの中で一番大きな経験になったと思います。おかげでM3が終わった後のウィークデーは疲れがどっと体に出た上に燃え尽き症候群的な状態に なって大変でした。でもまたやっちゃうんだろうな〜こういうけつかっちんな制作を……


sen